昨日3.11関連のニュースを見ていたら、現在も避難生活を送る方が2万人以上いらっしゃるとのことでした。
???
災害発生から14年が経過している今現在、『避難生活』?
この間の大船渡市の山火事の話じゃないよね?
14年前の3月11日の前日は息子の1か月健診の日でした。
確かその日だったかその前の日も地震があり、産院に向かうタクシーの中で運転手さんと地震の話をしていて「地震の時は少しドアを開けてトイレにいるのがいいんだよ」と教えられたばかりでした。(なおこの説には賛否あり)
そして3.11当日、私は息子を抱きかかえてトイレに避難しました。トイレから出ると食器棚の引き出しが全て開いており、小さく生まれて母乳があまり飲めない息子のためにとにかくミルクと水と哺乳瓶を詰め込んだ避難バッグを慌てて作り、その後はずっと息子を抱っこ紐に入れて肌身離さず、震えながらテレビで地震の情報と津波の映像が映し出されるのを見ていました。夫は勤務先から3時間かけて歩いて帰ってきました。
そんなビョルンの抱っこ紐にすら埋もれていた息子ももうすぐ中3。
私が産休育休から仕事復帰して、息子が保育園に入園して卒園して、小学校入学して新型コロナがやってきて中学受験して小学校卒業して、中学入学して今に至るまでのこの全ての期間を『避難生活者』として生きてきた人たちがいる。
…『避難生活』の定義とは?
何かを批判したいとかじゃなくて純粋に疑問なんですが、『避難生活』ってどこまでを言うの?
住むところが失われて、別の場所で暮らしていること?
それって14年も経ってたらもう『移住』じゃないの?
調べてみたら、この避難生活者のほとんどは福島県出身の方々とのこと。
なるほどね…
放射線からの避難、ということであれば現在進行形で『避難生活』になるのでしょうか。
だけどその方々は、元の場所に戻れない限りずっと『避難生活者』として呼ばれるの?この先10年も20年も?
なんだか言葉の使い方に違和感がすごい。
現在は仮設住宅などはもうほとんど取り壊されているようだし、その後復興住宅などに移転された方、他県で別のお仕事を見つけられた方などはもう『避難生活』ではなくて『災害一時移転』とか『被災移住』とか別の呼び方の方が適していると思うんですが、どうなんでしょう。10年以上も避難先の地で暮らしていたら、もう既にその地での生活基盤が出来上がっていると思うのですよ。
どうも『避難生活』という言葉のイメージと一致しないのですよね。
以上、ニュースで感じた言葉の違和感でした。
どんな言葉を使うことになっても、東日本大震災の記憶は薄れることはありません。
災害に遭われた全ての皆様が、どうか前を向いて歩いて行けますように。