ちょっと前に、どこかで「発達障害児は帝王切開で産まれた確率が高い」ことについて書かれていたブログを読みました。(どちらの記事か失念してしまいました)
昨日の記事で息子が産まれた時のことをちょろっと書いたので、このことについてちょっと触れたいと思います。
ちょっと調べただけでも、帝王切開と発達障害の関係については様々な研究がされているのですね。
発達系フルコンボの我が息子も、もれなく帝王切開で産まれました。
以下、息子出産時のことを書きます。※血とか手術の話とかそういうのが苦手な方にはこの先はおすすめしません。
出産予定日より2週間早いある日の未明、私は腹痛と違和感で目覚めました。
何か出てる、もしかして破水した?と照明をつけると、ベッドはまさかの血の海。
サーッと血の気が引いてとりあえず夫を起こし「どうしよう」しか言えない私。
夫は「とりあえずタクシー!」とメモしてあったタクシー会社に片っ端から電話をするも、早朝4時台ということで車が全然捕まらない。(本来救急車案件だったけれど、妊娠出産には救急車を呼んではいけないというのが我々の脳内に刷り込まれていた)
電話より最寄りの大通りに出た方が早い!という夫の判断でタクシーを捕まえ、タクシーに乗ってかかりつけの産科に着いたのが朝5時頃。
何か機械に繋がれて(うろ覚え)夜勤?当直?の医師に診てもらうと、胎盤が剝がれかかっているが陣痛は来ているから普通に出産できるかも、様子を見てみましょうということだったので、そのまま横たわり様子を見ていました。その間も続く出血…
朝8時?9時?頃になって、様子を見に来た医師が変わりました。おそらくその日の日勤の医師に交代したのでしょう。
すると「このまま自然分娩を待つのは危険です。すぐに帝王切開しましょう。縦に切りますか?横に切りますか?」
と即断を求められる。
えっ…!?さっきまで普通に産めるかもって言われてたのに…?あと縦と横って何が違うの…?
「縦は安全性が高いですが傷跡が目立ちます。横は傷跡が目立ちにくいですが安全性は縦に比べて低いです」
もうお腹を人様に見せる機会なんてないので、迷わず縦を選びました。
そこからもともと予定されていた帝王切開手術の合間に私の手術が行われることになり慌ただしく手術の準備が進められ、助産師さんに「今日麻酔科医の先生がいる日でよかったね!」とか励まされたり(ハイリスク受け入れの大きな病院でしたがいない日もあるらしい)、相当急ぎだったのか麻酔が効く前にお腹を切られて「こんなに痛いんですか!?」と叫んだり(痛かったですかー?もうちょっと待ちますねー、とその後しばらく待ってもらった)、本来手術前夜には食事をしないようなのですが私は普通に食べてしまっていたため手術中ずっと吐き気との戦いで、気持ち悪さに耐えているうちに出産の感動もなく息子がお腹から取り出された、という感じでした。カンガルーケアやりたいなあとか夢見てたのにな…
後々常位胎盤早期剝離というものがどんなに危険な状態だったのか、ということを知り青ざめました。
そして、あのタイミングで担当医師が変わらず様子見を続けていたら、息子は産まれていなかったかもしれない…
命拾いはしたものの、その後しばらくは「どうして私が」という気持ちでいっぱいでした。
長く続いたつわりによる脱水や貧血以外、血圧や体重の経過は順調で飲酒も喫煙もしていなかったのに。お腹が張っても仕事をしていたからそのせい?それともちょうど前日にすごくストレスを受けることがあったからそのせい?それがなかったら、息子は普通に産まれていたの?
そして、発達障害の指摘を受けた時も。
その時もまさに「この出産が原因だったのでは!?胎盤が剥がれていた時に、脳に酸素が行かなかったのでは!?」とものすごく思い悩みました。
しかし、発達障害について調べれば調べるほど、もしかしたら息子の出産トラブルは必然だったのかもしれないと思うように。
発達障害のことを調べると出てくるのが遺伝の可能性。
思い当たる節はありました。
多分、息子の発達障害は私の家系に由来しています。
そして、私自身が産まれる時にも出産トラブルはありました。
私は二卵性の多胎児だったのですが、私の妹にあたる子は出産三日後に亡くなってしまっています。
このことについて、母からは「お前がお腹の中であの子の栄養を取っちゃったからだよ」と言われ、もう多分死ぬまで忘れないと思うのですが…(私の話は長くなるので改めて)
もしかしたら、私もたまたま生き残ってしまっただけで、本来淘汰される命だったのかもしれないのですよね。
ここで、ふと思いました。
帝王切開だったから発達障害になったのではなく、発達障害があったから帝王切開になったのでは?
いわゆる通常の作りではない命だから通常分娩に至らない。
息子も私も、現代医療がなければ産まれて来られなかった命。そういうことだったんじゃないかなあ。
だから今は、帝王切開だったからこそ出会うことができた命なんだなあって思うことにしています。
※ちなみにこの説が全ての出産トラブルのあった発達障害児に当てはまるとはまったく思いませんし、これから帝王切開予定のプレママさんたちをビビらせるつもりも全くないことをご理解ください。