前回の続き
どうにも心の中が落ち着かず、中学受験直前の時のようにまたネットの海で『発達障害の子に向いている・向いていない私立中学』『発達障害の子が私立中学に進学するとどうなるか』を鬼のように調べ始めました。
前者はそれを前面に出している学校以外はあまり情報が公表されていませんし、後者ではたくさんのブログとも出会いも。
なお私が知りたいのは開成や灘のような学校に通う突出した学力を持つ浮きこぼれ神童たちの話ではなく、神童ではない(失礼)発達障害のお子様たちのケースです。
※そしてもちろん一言に発達障害と言っても色々な特性があり人それぞれなので、当てはまるケースとそうでないケースがあると思います。
その中で、私はあることに気が付きました。
神童とまでは行かずともそれなりに賢くて、大学附属校*1に進学した子のドロップアウト率が高い気がする。
※あくまで私が知り得た範囲での話です。こういう↓ケースもあるようなので、発達障害と言ってもADHDやASDが強くなくLDのみの特性であればむしろ附属校は向いているのかもしれません。ただしこちらは中学受験ではなく高校受験での話です。
なるほど、この結果については大いに納得しました。その理由は以下。
①先生との相性
ドロップアウトされた方の話を読んで割と出てくるのが「先生との相性が悪い」。
どこの学校でも先生との相性については万全とは行かないかもしれませんが、自分の経験からも大学附属校って他より個性的だったり威圧的だったりする先生が多いと思います。
おそらく進学校と違って大学合格実績に対する責任がないから。
学校としては上の大学に行かせればいいのです。その、上の大学に行かせるための基準は外部模試など関係なく校内の定期テストのところが多いと思います。
となると、教科書に沿わず自分の好きなことだけをやる先生が出てきます。
私が学生の時など、授業時間どころかチャイムが鳴ってもずっと野球の話ばかりしている日本史の先生がいました。(これはひどすぎますが…)
こういうのを「あーまただよ」みたいに流せればいいのですが、なんでちゃんと授業をやらないんだ!と思うタイプの子だと辛いと思います。
そしてそういうのって態度に出てしまうので、先生からの評価も悪くなる…
②先を見通す力
上の大学への進学決定には学校の定期テストの成績が基準になるわけですが、学年による比重は違っても大抵は高校1年時からの成績が適用されます。
高校1年で、もう将来自分が進学する大学の学部を見据えて成績を取っていないといけないのです。
後で挽回しようと思っても、一般受験と違い一発逆転はありません。
これは結構大変なことで、一回深海魚になってしまうと目標に届かなくなります。
かくいう私も高校1年の時は深海魚でした。これでは大学に行けない!と一念発起した2年生で深海から浮上、3年生では学年トップクラスの成績を取るまでに至りましたが1年生の時の成績が足を引っ張ってしまい、何とか大学には行けたものの学部選びには制限が生じてしまいました。
大学附属校におけるこの辺りの話は立教附属生向け専門塾のこちらのブログが詳しいので参考までにご紹介します。
ADHDの子は大抵『今』を生きていますので、『未来』を見通すこと、イメージすることが苦手だと思います。ずっと継続して頑張れる子ならいいですが、3年後の自分のために今頑張るというのをどう理解させるかがカギかと思います。
以上、あくまで個人的な意見です。
今は高大連携で授業をやったり、昔ほどひどい先生はいないかもしれませんが、それでもやっぱりつらい思いをされている方もまだいらっしゃるようで…
また公立中学では発達障害の子の学習に対する合理的配慮が法的に義務付けられていますが、私立中学では『努力義務』だったので「うちは配慮はありません」という学校も多かったと思います。
しかし2024年度からは私立中学も法的に義務付けられるようになるのでまた色々と変わるかもしれませんので、こちらの記事はあくまで私の個人的な感想としてとらえていただけましたら幸いです。